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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第2章 錯綜と交錯


最近は美味しいコーヒーが飲みたい=安室の淹れるコーヒーが飲みたいに変わりつつあった。
特にする事もなく友達がいるわけでもないはまたポアロのドアベルを鳴らしていた。

店内に来店客はいない、いつもなら聞こえる挨拶も聞こえない。
はふとカウンター内に目を移すと、肩を寄せ合い寝ている二人の姿を目にした。

(だから梓さん…あんな話を…)

先日の梓の会話を思い出していた。
しきりに安室の話をする梓のさり際の表情が頭に浮かび、は嫌悪感を覚える自分に耐えきれず踵を返しポアロを後にした。

数秒前に背を向けたポアロからドアベルの音がする。

「さん!」

今は顔を合わせたくない安室の声。
自分が情けない顔をしていることが手に取るように分かるは、振り返ることなく歩行速度を早めた。

「待ってください、さん!」

駆け寄る安室に腕を掴まれ思わず振り払う。

『邪魔してしまってごめんなさい。私の事は気にしないで』
「退勤時間ですから、ここで待っていて下さい」

返事も待たずに安室はポアロへと引き返す。
待つ義理なんて無い、顔を見たくない、は足早に駅へ向かった。

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