【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第10章 零の奪還
『なぜあなたが?この事を知るのは、ジンとベルモットと私しかいないはずよ?』
「ベルモットからの情報提供で知ることになったんだ」
何もかも辻褄の合うストーリー展開。
それならば自身がジンを裏切る展開もあるのかもしれないとは思った。
『…ベルモットがジンを裏切ったのね…、そして私も』
は語られる話に疲れはてていた。
最早両手をあげて降参してしまいたい気分だった。
『組織はもうないのよね?』
「全て終わらせた」
『私はどうなるの?警察に突き出す?もう疲れたわ…好きにして…』
はソファーにもたれかかった。
ジンもいなければ組織もない、には何も残っていなかった。
「さん、言い忘れていたけど」
青年は少しおかしそうに口を開いた。
「コードネームライ、彼は赤井秀一、所属はFBIで、さんの恋人であるバーボンこと降谷零は公安だよ」
『何よそれ、ノック…ってことじゃない』
あまりの展開には思わず笑っていた。
組織に染まりきった自身が公安のノックとそのような関係に落ちるとは、最早笑うしかなかった。
『それで?おまわりさん?私を捕まえるのはあなた?』
はソファーに腕をつきバーボンこと降谷を見つめると妖しく笑った。
「僕が捕まえてもいいのか?」
『好きにするといいわ』
「そうさせてもらう」
は立ちあがり降谷に両腕を差し出した。
すると降谷はの腕を引くと米俵を担ぐように肩に乗せた。
『へ!?』
つい数秒前まで妖しく笑ったから間の抜けた声が出ていた。
「はは…、一件落着ってことでいいのか?コレ」
青年は呆れ顔を浮かべた。
「あら、彼なら大丈夫よ。もきっと」
シェリーは紅茶を啜る。
「最後まで世話のやける…」
赤井は深く深い溜息をついた。