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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第4章 優柔と懐柔


『私は何も知らない!』

男が手に注射器を持ちとても怒っているみたいだ。
顔はぼやけていてはっきり見えない。

『本当に!私から引き出せる事なんて何も無い!』

注射器の針は徐々に刺さっていく。
薬液が身体に入り込む。
とても気持ち悪い。

『やめて!ジン!!』

駄目だと観念し奥歯を噛みしめた。
パキッと音がする、欠片も残さず飲み込んだ。

身体はザワザワする。
吐き気と目眩もする。
汗が吹き出している。


何だか騒がしい。
男がいなくなった。






誰か目の前にいる…


何か言ってるけれど聞こえない。




『……ライ』
(……秀一)



―――Pipipipipipipi



『っはぁ!!……え?夢?……何?…っ気持ち悪…』

夢にしてはあまりにもリアルな感覚でフラッシュバックしたかのようだとは思った。

(奥歯の薬を噛んだ?灰原さんの作った薬だとすれば…記憶?そもそもジン?お酒??)

情報が作り出した夢か記憶か確かめようが…無くはなかった。
最後に見た顔は良く知る男だった。

(私は確かに秀一って口にしたのに……"私"がライと言ったの?)

『っうぇっ…うぅ…気持ち悪っ…』

吐き気が治まったら彼に聞いてみようと口に手をあてトイレへ急いだ。

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