第2章 乗り越えた先に_
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【4月5日 防衛大学校 入校式
この式には、防衛省、自衛隊の高級幹部は元より各国の駐在武官も出席する
新入生は学校長から学生として任命され、服務の宣誓を行う。
これにより、彼らは正式に防衛大学校の一学年となる】
「入校式か〜、懐かしいな…」
ワイワイと賑やかな外を見ながらそう呟く真希
二学年の真希が懐かしいなら四学年の私はどうなるんだよ!
そんな事を思いつつそうだね〜と相槌を打つ
『…母さんたちも来るよな…』
会いたいところだが、生憎の所部屋長同士の会議がある
そして、その後には四学年だけの会議
何しろ、今日でお客様期間は終わるのだから
日夕点呼からは、態度をガラリと変えて国家公務員の自覚を持ってもらわないといけないのだ
その為には、今までの緩い私たちではダメなのだ。
急に態度を変える私たちを見て勇美の戸惑っている姿が目に見えてくる
そんな事を考えていると隣室の部屋長が入ってきた
どうやら、私を迎えに来たようだ
『じゃあ、行ってくるね』
「いってらー!」
ポテチを食べてる同期に苦笑する
そんなんで、日夕点呼の時、大丈夫か?
そんな事を思いながらも同室にいる6人に別れを告げ私はミーティング室に急いだ
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