第4章 花【進撃の巨人/エルヴィン】
それは、も気付いていた。もっとも、経験上ここまで耐えられた事は始めてだったので、自分自身のテクニックではエルヴィンが気持ちよくないのでは、と不安を覚えていた程だった。一物が脈打ち始めたのに気付いた時は幸せを感じ、嬉しくなってつい口に含んだ。顎はまだ回復してないが、エルヴィンの欲を受け止めたいと思う。その一心で、ひたすら吸いながら頭を動かした。
「っ! ! 出、るっ!」
「ひゃい……ん……」
欲が口の中へ出される。普段なら舌の上で転がしている所を見せなければいけないが、その量に驚き少量ずつ飲み込んでしまった。それでも止まらない精液で口の中が満たされていく。
「っ……すまない……」
中々全部飲み込めず言葉が出せないので、必死で頭を振った。
「出しなさい。無理をするな」
ハンカチを取り出しての目の前に差し出す。だが、それも拒否される。
意地でも出したくなかった。生理的な涙がこぼれ始めたが、ゆっくりと飲み込んでいく。誰が見ても無理をしているのが分かる。でも出したくなかった。エルヴィンで体内が満たされていく感覚が心地いい。白いキャンバスが絵具で染まっていくように、の全てがエルヴィンで染められていくのが嬉しかった。我ながら変態だな、と思う。嫌々飲むのと好きな人の精液を自ら喜んで飲むのでは全然違う。それを教えてもらっている。全て飲み込めば、エルヴィンの一物に付いたソレを舐め取っていく。一滴でも自らの中へと入れたい。始めて本心からこの行為が好きだと感じる。
エルヴィンからしてみても、好きな相手に飲まれて嬉しくないわけでは無い。恍惚な表情を浮かべるを見ながら体内の熱が再燃するのが分かった。無理をしてほしくない。でも、の気持ちを大切にしたかった。愛おしい。ただ愛おしい。気が付けばの頭を撫でていた。
頭を撫でられ心地よさに目を瞑る。いつもは感じる吐き気を感じない。寧ろもっと欲しいと思ってしまう。
「全部……もらっちゃいました」
それは、が始めて見せた満面の笑みだった。
「今度は俺が全てを貰ってもいいか?」
「はい。全部貰ってください」
優しいキスが交わる。