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銀色の【銀魂長編夢】

第6章 部屋と隊服と私


「いいじゃないですか、この世間知らずに色々叩き込んでやりますぜィ」
「総悟お前、結局誰の味方なんだ?」

すっかりその気になっている沖田に、近藤はどうしたものかと考える。
自分と同室でもいいのだが、部下とはいえ局長が率先して迎え入れるのはどうしたものかと考えて、ある事を思い出した。

「そうだ、トシがいるじゃないか」
「は?」
「遼ちゃんは副長補佐見習いとして入隊するんだから、トシと同室なのが自然だろ」
「近藤さん、巫山戯てんのか?」
「いやいや、やっぱり直属の上司と部下で親交を深める方がいいだろう。うん、それがいい」

名案だと喜ぶ近藤に、土方は苛立たしげに煙草を灰皿に押し付ける。
ただでさえ不本意な状況なのに、これ以上引っ掻き回されるのはごめんだ。

「本人はどこでもいいって言ってんだから、蔵にでも転がしときゃいいだろ」
「トシぃ」
「近藤さん、土方さんはダメでさぁ。きっと、自分の理性を抑える自信がないんですぜィ」
「おい総悟」
「部下の小娘と同室出来ねぇって事は、そういう事でしょう?」

揶揄うような沖田に土方はますます苛立つが、これに乗ってはマズいと極めて冷静に「んなわけねぇだろ」とだけ返す。

「じゃあ、証拠を見せて下さいよ」
「んなもん見せなくたって、誰がこんなガキに欲情するってんだ」
「だったら尚更同室でいいじゃねぇですか。近藤さーん、決まりましたぜ」
「って、おいィィィッッ!何勝手に話進めてんだァァ!」

勝手に話を進めていく沖田に、土方は慌てて声を上げるが、近藤も「いいじゃないか」と取りつく島もない。

「トシなら安心だ。な、遼ちゃん」
「え、あ、はい」

あれよあれよと決まっていく状況に、遼は流されるままに頷いた。
苛立たしげな土方の様子をうかがいつつ、頭を下げる。

「あの……よろしくお願いします」
「……」
「安心して下せぇ、土方さんは二十四時間三百六十五日瞳孔開きっぱなしなんで」
「はあ」
「じゃあ次は、隊服についてだな。遼ちゃんに合う隊士服があるかなぁ?」
「取り敢えず、一番小さいサイズを着せてみればいいんじゃないですかぃ?」

沖田が障子を開けて「おーい、山崎ぃ!」と声を掛けると、慌てた様子で隊士が走ってきた。

「お呼びでしょうか、沖田隊長!」
「服脱げ」
「え?」
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