第33章 蝶の舞
カ(危ない!!目を閉じなければ眼球が凍ってた。)
し「カナヲ!!」
何とか避けたカナヲに童磨の動きを見ていたしのぶが叫ぶ。
童「待て待てー。」
ー 血鬼術 蔓蓮華 ー
カナヲに大量の氷の蔓が襲いかかる。
ー 桜の呼吸 捌ノ型 桜狩り ー
ギャギギギとカナヲに襲いかかっていた蔓を全て切り捨てる杏。
杏は橋の上に着地するが、カナヲはドボンと池に落ちてしまう。
日輪刀を一度鞘に戻す杏に童磨が話しかけた。
童「邪魔しないでよ杏ちゃん。」
『お断りです。』
ー 桜の呼吸 弐ノ型 桜隠し ー
杏はヘラヘラと笑う童磨の言葉を一蹴して下から上へと斬り上げる。
童「おっとっと。ひどいなー。あ、きみ。次いくよー。」
ー 血鬼術 寒烈の白姫 ー
杏の刀が頸を掠るが大して深くなかったため、童磨はそのまま池に落ちたカナヲに技を仕掛ける。
氷でできた2つの女性の顔がフゥゥゥと息を吐くと、もの凄い勢いで辺り一面が凍っていく。
池の中にいたカナヲは身動きができなくなる前に慌てて跳び上がる。
カ(何という広範囲の技…。近づけない…。)
カナヲはタン、と着地しながら冷や汗を流す。