第31章 それぞれの闘い
村「どうだ!?助かりそうか!?顔見知りなんだよ!!なんとかしてくれ!!頼むからな!!」
目が覚めた善逸の耳に初めに飛び込んできたのは村田の必死の叫び声だった。
善(……。)
祈「あ、目覚めた!!」
音「我妻さん!!大丈夫ですか??」
周囲を警戒する隊士の数が足りていたため、愈史郎と珠世の補佐をしていた祈里と音羽が目が覚めた善逸に呼びかける。
愈「うるさい。黙れ村田。味噌っかすの分際で。
襲われないようしっかり周りを見てろ。」
目だけ人間ぽく変えた愈史郎が叫ぶ村田に冷たく言葉を返す。
珠「愈史郎!!」
村「おめぇ!!階級なんだよ!?俺より下だったら許さねぇからな!!」
愈「はい、珠世様。」
愈史郎からの返答にキィィィと怒る村田。
しかし、愈史郎が返答するのは珠世にのみ。
祈「まぁまぁ、村田さん。落ち着いてください。」
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遡ること数刻前──……
無限城に落とされた祈里と音羽は杏の言いつけ通り、2人で行動していた。
鴉「カアアアーーッ!!蟲柱 胡蝶シノブ!!上弦ノ弐ト遭遇ーッ!!」