第31章 それぞれの闘い
善逸は必死に呼びかける。
善「ごめん!!俺!!獪岳と仲良くできなかった!!手紙書いたりもしてたんだ!!でも返事してくんなくて!!」
叫んでいるうちに涙が滲み出す。
善「俺がいなかったら獪岳もあんなふうにならなかったかもしれない!!ほんとごめん!!許して!!何も恩返しできなくってごめん!!爺ちゃんが生きてるうちに柱にもさぁ…なりたかったんだけど!!ごめん!!爺ちゃんごめん!!」
どんなに叫んでも一言も答えてくれない桑島に善逸は傍に寄ろうと川を渡るために足を動かす。
善「俺のこと嫌いになった??何か言ってくれよ、爺ちゃん…。」
しかし、足元の植物が足に絡まってしまいその場から動けない。
善「くそっ、なんだこれ!!足に絡まって…」
そのとき、それまで黙っていた桑島が口を開いた。
桑「善逸。」
善「!!」
その声に善逸がバッ、と顔を上げると、そこには涙を流した桑島の姿があった。
桑「お前は儂の誇りじゃ。」
その言葉に善逸の瞳からは一気に涙が溢れた。
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