第31章 それぞれの闘い
そう考えていると、隣を飛んでいた鴉が鳴き出した。
鴉「カァァァーーッ!!シノブ!!杏!!カナヲ!!上弦ノ弐ト遭遇!!善逸!!上弦ノ陸ト遭遇!!」
炭(上弦ノ弐と上弦ノ陸!!善逸は1人なのか!?陸は遊郭で倒したはずなのにもう補充されているのか…!!)
鴉「カァァーッ!!」
冨(鴉…。首に下げている紙はなんだ??
伝達が異様に早い。)
炭治郎は隊士たちの上弦の鬼との遭遇に驚くが、冨岡は伝達の異様な速さに違和感を感じていた。
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輝「柱たちはまだ皆生きている。」
く「はい。」
輝「上弦と対峙したのはしのぶだけ??」
く「いいえ。」
輝「愈史郎さんの"眼”を借りた鴉は半数に届いたかな??」
か「まだです。」
産屋敷輝利哉──…
齢8歳にして産屋敷家の当主となった産屋敷家長男。
父・母・姉2人が怪我を負い意識不明のなか、悲しむことすら許されない。
この状況では涙を流す暇すら与えられない。
それは後ろに控える妹2人も同じ。
妹の名はくいな、かなた。