第30章 美しき復讐者
処置を終えたしのぶとカナヲが戦場へと戻ってくる。
『大丈夫ですか??』
し「えぇ。アオイの薬は完璧です。これなら死者をかなり抑えられると思います。」
『さすがですね。』
童「あれ??なんでそんな平気そうなの??君の身体の大きさじゃその出血量はもう死んじゃうよね??」
戻ってきたしのぶと杏が話していると童磨が割って入ってくる。
『しのぶさん…帰るんですよね??』
しかし、杏としのぶは無視して会話を続ける。
し「えぇ。生きて見なければならないものができましたから。」
『…良かったです。』
童「また無視なのかい??」
しのぶの答えに杏は安心したような表情を浮かべる。
『よく頑張りましたね、カナヲちゃん。』
カ「ありがとうございます。」
カナヲは深く深く頭を下げる。
カ「しのぶ姉さんを助けてくださって、説得させてくださって、アオイに薬をお願いしてくださって、ありがとうございました。」
『いいんですよ。さぁ、いきましょうか。』
杏はカナヲに優しく微笑みかけ、童磨の方へ視線を送る。
童「あ、やっとこっち見てくれた。」