第28章 対峙
玉壺の”水獄鉢”と同様に鬼殺隊にとっては天敵とも言える童磨の血気術の特性。
しかし、しのぶは動揺することなく平然と答える。
し「いえ、吸ってないですよ。私はいたって元気です。」
童「あれ??そうなの??ていうか、驚かないんだね。俺が血気術のこと言ったらみんな驚くのに…。」
あれー??と不思議そうにする童磨。
し「何も不思議なことはありませんよ。あなた方が私の毒の情報を共有しているのと同じですから。」
童「あー、”青い彼岸花の君”…いや、杏ちゃんかぁ。あのときは突然招集されたから杏ちゃん連れて帰れなかったし、一緒にいた男の柱は殺せなかったし、あの方に叱られるしで大変だったなぁ。」
杏と不死川と対峙したときのことを思い出したのか、叱られたことを思い出したのか、童磨は苦い顔を浮かべる。
し(連撃で大量の毒を打ち込む。)
チャッと構えたしのぶはものすごい速さで技を繰り出す。
ー 蟲の呼吸 蜻蛉ノ舞 複眼六角 ー
しのぶは6連撃を放ち、そのまま童磨の背後に跳ぶ。
童磨はブシャッ、と血を流しながらもしのぶの動きを目で追う。
童「いやぁ君本当に速いね!!今まで会った柱の中で1番かも。」