第28章 対峙
お館様、そして杏の無事がわからない。
そんな不死川の元に鬼が襲いかかる。
─バラ
正座のまま、襲いかかってくる鬼たちを細切れにする。
しかし、鬼たちはぞろぞろと湧いて出る。
不「次から次に湧く。塵共…かかって来いやァ。」
ゆらり、と立ち上がる不死川。
不「皆殺しにしてやる。」
鋭い目で鬼たちを睨みつけた。
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杏は落下していきながら物理法則が完全に無視されている周囲の様子に眉を顰める。
チラリ、と下を見ると底が見えてきたため、技を繰り出す。
ー 桜の呼吸 捌ノ型 桜狩り ー
技で落下による圧力を相殺し、トン、と着地する。
『さて、と。ここはどこかしら??』
そのまま辺りを見渡し、周囲の気配を探る。
杏(近くに鬼殺隊士はいないわね。鬼はかなりの数いるみたい…下弦の鬼くらいかしら??)
そう考えながら鬼の気配のする方へ足を向ける。
杏(とりあえず鬼を滅しに行きましょう。
後からこの道を通る隊士もいるでしょうし、鬼を滅するために他の隊士が来るかもしれないわ。)