第28章 対峙
炭「ありがとうございます!!助かりまし…た」
そう言った瞬間、背後に鬼が現れる。
ー 水の呼吸 壱ノ型 水面斬り ー
炭治郎は振り向き様に一斬りで鬼の頸を斬り落とす。
襖を挟んだ隣の部屋から物音が響く。
─ガタッ
冨「炭治郎!!」
その物音に反応した冨岡は炭治郎の名を叫ぶ。
─ミシ
襖の奥から溢れんばかりの鬼たちが一斉に炭治郎に襲いかかる。
ー 水の呼吸 陸ノ型
ー 水の呼吸 参ノ型
炭治郎と冨岡は同時に技を出すため刀を構える。
ー ねじれ渦
ー 流流舞い
バラバラと崩れていく鬼を背に炭治郎は無言で日輪刀を仕舞う冨岡の力を再認識していた。
炭(……。義勇さんがすごい…。俺の僅かな動きで何の技出すか把握。その後に自分も技を出してお互いが斬り合わないように動く。この人やばい。)
そう考えながら冨岡を見上げると何とも言えない顔をしている。
炭(どういう気持ちの顔これ。)
その表情に炭治郎が困惑していると冨岡はてちてちと歩き出す。
冨「行くぞ。」
炭「はい!!」
炭治郎も慌ててその後を追いかけた。
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