第27章 無限城戦 開戦
そのままその手は珠世の右目を潰す。
珠「そうだ!!自暴自棄になって大勢殺した!!
その罪を償うためにも私はお前とここで死ぬ!!
悲鳴嶼さん、お願いします!!」
そう珠世が叫んだ瞬間──
無惨の背後に迫る、凄まじい殺気。
悲「南無…阿弥陀仏。」
そう言いながら悲鳴嶼は幅の広い斧と鎖で繋がれた棘付きの鉄球という悲鳴嶼にしか扱えない特殊な日輪刀を使い、その鉄球を思い切り無惨の顔面へと放る。
──ゴシャア
──ザクッ
悲鳴嶼の鉄球は見事無惨の顔を潰し、頸さえも吹き飛ばした。
そして、悲鳴嶼の鉄球が鬼舞辻無惨と共に吹き飛ばそうとした珠世の吸収されていた左腕をある者が斬った。
珠「っ、」
悲「間に合ったか…!!音白!!」
『遅くなってすみません…!!』
杏はそのまま珠世を抱えて鬼舞辻無惨から距離を取る。
珠「どうして…。」
助けられて困惑している珠世に杏は視線を向ける。
『貴方にはまだ力を貸していただきたいからです。
…──────(ボソッ』
少しずつ潰された右目や左腕が回復していく珠世にボソボソと小さな声で話していく。