第26章 人の想い
その言葉にも鬼舞辻無惨の表情が変わることはない。
鬼「何の感情も湧かないな。
お前は何が言いたいのだ?」
お「君のような怪物を…一族から出してしまったせいで…私の一族は…呪われていた……。生まれてくる子供たちは皆病弱ですぐに死んでしまう…。一族がいよいよ絶えかけた時、神主から助言を受けた……。
“同じ血筋から鬼が出ている…。
その者を倒すために心血を注ぎなさい…。
そうすれば一族は絶えない…。”
代々、神職の一族から妻をもらい…子供も死にづらくなったが…それでも我が一族の誰も……三十年と生きられない…。」
そんなお館様の言葉に鬼舞辻無惨は冷たく言い放つ。
鬼「迷言もここに極まれりだな。反吐が出る。お前の病は頭にまで回るのか??そんな事柄には何の因果関係もなし。なぜなら、私には何の天罰も下っていない。何百何千という人間を殺しても私は許されている。この千年神も仏も見たことがない。」
お「君は…そのようにものを考えるんだね…。ゴホッ…だが、私には私の…考え方がある…。」
お館様はゆっくりと鬼舞辻無惨に問いかけた。
お「無惨…君の夢は何だい?」