第25章 伝える想い
不「ふざけてやがるなァァ…。」
完全に馬鹿にされ煽られているのだと判断した不死川。
そんな不死川の殺気に気づいた炭治郎が慌てて否定する。
炭「え??いやいや真面目です!!
不死川さんおはぎ大好きですよね??」
『くっ、ふふっ…、』
その言葉を聞いた瞬間、杏は笑いが溢れでるのを必死に抑える。
炭治郎が再び口を開いた。
炭「不死川さんちで稽古つけてもらっていた時ずっとほのかに餅米とあんこの匂いがしてたし、戻ってくるたび抹茶とおはぎのいい香りがしてたので…てっきり…。」
不「………。」
杏(ほんとうに、炭治郎くんには嘘つけないですね。ふふっ。)
炭治郎の驚異的な嗅覚を知らなかった不死川は完全に黙り込んでしまう。
すると今まで成り行きを見守っていた冨岡がボソッと口を開いた。
冨「不死川は…おはぎが好きなのか…。」
杏(あぁ…、火に油…。)
水の呼吸の兄弟弟子の鈍感さというか天然さというか、2人が無意識のうちにに不死川を怒らせていく姿に杏は頭を抱える。
すると、炭治郎がそんな冨岡の言葉に乗っかる。
炭「美味しいですよねおはぎ!!
こしあんですか??つぶあんですか??
俺もお婆ちゃんのおはぎが大好きで…。」