第25章 伝える想い
炭(柱稽古での成果がちゃんと出てるんだ…!!)
あのキツい稽古がちゃんと身についていることに喜びを感じながらも、柱同士の闘いに見入っていた。
すると、受け身ばかり取る義勇に痺れを切らし、実弥が義勇を煽りながら猛攻を始めた。
不「オラオラァ、どうしたァ!!
テメェは俺たちと違うんじゃあねぇのかよォ!!」
炭(あっ…、それはそういう意味じゃ…。)
杏(根にもってるなぁ…。)
その言葉の意味を知ってる炭治郎はもどかしい気持ちに、不死川と同じ場で冨岡の発言を聞いていた杏は不死川に対して若干驚きながらも、固唾を飲んで行方を見守る。
すると、ずっと受け身を取っていた冨岡が技を繰り出した。
─ 水の呼吸 肆ノ型 打ち潮 ─
そんな冨岡の技を不死川はひらりと躱す。
不「遅ェんだよォォ!!」
不死川は躱してそのまま空中で冨岡の背後から攻撃を仕掛ける。
冨岡も振り向きながら型の構えをとる。
─ 風の呼吸 伍ノ型 木枯らし颪 ─
─ 水の呼吸 漆ノ型 雫波紋突き ─
2人の力がぶつかり合った瞬間。
──バキバキッ
互いの木刀が威力に耐えきれず粉々に砕けた。