第25章 伝える想い
『聞きたいこと??』
サクラの言葉を繰り返す杏。
サクラはコクン、と頷くと口を開いた。
サ「アノ日カラ今日デ5日目ダケド、アノ決意ハドウナッタノカト思ッテ。」
サクラのこの言葉に杏の頬が僅かに赤く染まる。
『あ………、えー、とね…、』
サ「アノ日カラ4日間警備ノタメニ毎日顔ヲ合ワセテルノニソノ気配スラナインダモノ。」
『見てたの!?』
サ「ソリャ見テルワヨ。爽籟モヨ。」
『嘘でしょ…??』
まさかの事実に杏は驚きを隠しきれない。
サ「兎モ角、今日ガ最後ノチャンスデショ??
大丈夫ナノ??」
サクラの心配そうな声に杏は顔をあげて微笑む。
『…わかってるわ。今日こそは絶対に…。』
サ「マ、頑張ッテネ。」
『そんな他人事みたいに…。』
サ「ダッテ他人事ダモノ。」
杏の微笑みに安心したのかあっけらかんとした態度をとるサクラ。
そんなやりとりをしていると少し先に竹林が見えた。
サ「アノ竹林ノ奥ヨ。水柱ノ屋敷。」
『竹林の中なの??意外…かと思ったけどそうでもないかしらね。』
サ「ナンデ??」
杏の言葉に今度はサクラが首を傾げる。