第25章 伝える想い
その心配は杏もよくわかっているため、素直に頷いた。
『はい。十分に気をつけますね。』
杏の返事に安心したのか祈里と音羽は顔を見合わせて微笑む。
杏(今日の夜には鬼舞辻無惨が現れる。
総力戦を目前に無駄な怪我なんてできないし、させるわけにはいかない。)
杏もそんな2人の様子に笑顔をみせながら心の中で小さく呟いた。
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『では、行ってきますね。
できるだけはやく帰ってきますから。』
祈.音「「いってらっしゃいませ。」」
昼餉後、祈里と音羽に見送られながら杏はサクラと共に屋敷を出た。
手にはお重箱を包んだ風呂敷を小さいものと中くらいのを1つずつ持っている。
『私は冨岡さんのお屋敷行ったことないから案内お願いね、サクラ。』
サ「エェ。」
少し前を飛ぶサクラに声をかけると返事を返してくれる。
しばらくはその状態で歩いていたが、途中でサクラがおりてきて杏の肩に止まった。
『サクラ??どうしたの??』
突然のサクラの行動に杏は首を傾げる。
サ「チョット聞キタイコトガアッタノ。」