第24章 譲れない想い
『"私は私”。
私はあの言葉に救われました。
お館様がいてくださったから今の私があります。
今度は…私に、貴方を守らせてください、耀哉さま。』
お「杏…。」
杏は握っているお館様の手をさらにぎゅっと握りしめる。
お「ありがとう、杏…。
じゃあ…一緒に…考えて…くれるかい??
鬼舞辻無惨を…奇襲を…仕掛けて、私たちが…生きるための…方法を…。」
『はいっ、勿論です…!!』
お館様の言葉を聞き、杏は満面の笑顔を見せた。
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月明かりに照らされた夜道…
杏と悲鳴嶼は並んで歩いていた。
『隊士たちは最近はどうですか??』
悲「みなよく頑張っている。そちらはどうだ??」
柱稽古での隊士たちの様子について話す。
『頑張ってますよ。隊士たちにも総力戦が近いことは伝えていますからね。…みなさん、覚悟を決めているようです。』
悲「あぁ。稽古を始める前と今とでは格段に成長しているようだ。」
『それも柱稽古を提案してくださった悲鳴嶼さんのおかげですね。思っていたよりもずっと質が良くなっていて少し驚いてます。』