第23章 オトメゴコロ。
し「そうですね。
まぁ!!美味しそうなお菓子ですね。」
『本当に…!!とても甘い香りがしますね。』
甘露寺の手元のお菓子へと視線を移した2人は珍しい形のお菓子に目を奪われる。
甘「これはね、西洋のお菓子で“プリン”っていうのよ。」
ニコニコと笑いながら甘露寺は杏としのぶの前にそれぞれ1つずつ並べる。
『「ぷりん??」』
見たことのないぷりんというお菓子をじっ、と見つめる2人。
甘「えぇ。とっても甘くてぷるぷるしてて美味しいのよ。紅茶ともすっごく合うの。」
甘露寺は2人の反応を嬉しそうに見ながらカップに紅茶を注ぐ。
『ありがとうございます。』
し「ありがとうございます。」
杏としのぶは注がれた紅茶を受け取りながらも目の前のぷるぷると揺れるお菓子から目を逸らせないでいる。
甘「スプーンで掬って食べるのよ。
食べ方としては寒天に近いかしら。」
『では、いただきます。』
し「いただきます。」
杏としのぶは甘露寺から受け取ったスプーンでプリンをそれぞれ口に運ぶ。
『っ‼︎とっても甘いですね。』
し「えぇ。本当に…とっても美味しいですね。」