第23章 オトメゴコロ。
『ないと??だとしたら彼女へのあの発言は一体なんなんでしょうかね。どういうつもりでおっしゃったんですか??私に聞かれてもいいと思ってらしたんですか??私なら怒っても怖くないということでしょうか??伊黒さんでも呼んできましょうか??』
隊士を問い詰める杏の言葉は止まらない。
あの発言で誰よりも怒るであろう柱の名前を出す。
『甘露寺さんの次は伊黒さんですものね。
文でも出しておきましょうか??』
杏の言葉にブンブン、と激しく首を振る隊士たち。
『あら、そうですか??
…………まさかとは思いますけど、まだ甘露寺さんのお屋敷にいるの、そういうことではありませんよね??』
杏の言葉に隊士たちはビクリ、とわかりやすく肩を震わせる。
(……本当に救いようのない人たち。)
隊士たちの反応に杏の瞳がさらに冷たくなる。
はぁ、と大きくため息を吐く。
『もうすぐで総力戦があることはご存知ですよね??そんなときに自ら力をつける機会を棒に振るなんて…。』
だんまりになってしまう隊士たちを見下ろしながら杏はふぅ、と息を吐く。
『とりあえず、貴方がたの大半が既に次にいけることは私から蜜璃さんにお話しましょう。』