第22章 一触即発
祈「私は裏山にいる隊士も呼んでくるわ。」
音「わかった。杏さまにはお伝えしとくわね。」
祈「お願いね。」
タッ、と裏山へと走る祈里。
『すみません、お待たせしました。
不死川さんはこちらどうぞ。』
不「おゥ。」
道場から戻った杏は持っているうちの1つの木刀を不死川に手渡す。
『あら、祈里さんは??』
音「祈里は裏山にいる隊士を呼びに行きました。
すぐに戻ると思います。」
キョロキョロと当たりを見渡す杏に音羽がすぐに答える。
『わかりました。では、少し待ちましょうか。』
そう言って、杏は羽織を脱ぐ。
不「脱ぐのかァ、それ。」
『勿論ですよ。
こちらの方が動きやすいですからね。』
羽織を畳む杏に不死川が声をかけると杏も笑顔で答える。
『不死川さんもちゃんと本気できてくださいよ??
貴方はいつも手を抜くんですから。』
不「別に手抜いてるわけじゃねぇよ。」
『本当ですか??』
視線を逸らす不死川をクスクスと笑う杏。
音「杏さま。羽織お預かり致します。」
『ありがとうございます。』
前に出てきた音羽に羽織を渡す。