第22章 一触即発
『こっそり見てる子たちもいますしね。』
くるっ、と振り返り、覗いていた隊士たちに視線を向ける。
「「「「す、すみません!!」」」」
影から覗いていた隊士たちが雪崩のように倒れ込む。
倒れ込んだ隊士たちの前にしゃがみこみ、ニコッ、と微笑む。
『よければ見ていってください。
きっと勉強になりますからね。』
「「「「は、はい!!」」」」
倒れ込んだままの状態で元気に返事する隊士たちを見てうんうん、と頷くと立ち上がって不死川の方へと視線を戻す。
『不死川さん、手合わせここでいいですか??』
不「俺はいいがァ、道場じゃねぇのか??」
玄関前の開けたところで手合わせしようとする杏に不死川が首を傾げる。
『えぇ。木刀とはいえ、道場壊されても困りますから。不死川さんは特に。』
不「…あァ、そうだなァ。」
((((壊れるの…!?))))
2人の会話に目を剥く隊士たち。
『では、私は木刀取ってきますね。祈里さん、音羽さん。皆さんを安全に見られるところに移動させてください。』
祈.音「「はい。」」
杏の指示に従って、隊士たちを安全なところまで移動させる。