第22章 一触即発
祈.音「「はい!!」」
元気に返事をしてくれる2人に笑顔を向ける杏。
杏(…いつ頃来られるかしらね。
………はぁぁぁ。)
心の中でこれまでで1番大きくため息をついた。
その日のお昼すぎ…──
不「邪魔するぞォ。」
『不死川さん。ようこそ、花屋敷へ。』
杏の予想通りやってきた不死川。
杏はいつも通り笑顔で出迎える。
不「早速だがやるかァ??」
『それは構いませんが、不死川さん。
1つお話がございます。』
早速手合わせを…と言う不死川に杏はにっこりと笑顔を向ける。
その杏の笑みに不死川は一瞬、ビクリと肩が揺れる。
不「…なんだァ??」
『心当たり…ございますよね??』
杏はにっこりと笑みを貼り付けたまま首を横に傾ける。
ふい、と視線を逸らす不死川の正面へと移動した杏は背伸びをして不死川の顔に近づく。
『炭治郎くんとの喧嘩の件ですよ??
何か言い分はございますか??』
不「…あれはアイツが…」
『なんです??柱である貴方が一般隊士と殴り合いの喧嘩をした正当な理由があるのでしたらどうぞ??』
有無を言わせぬ圧を放つ杏。