第22章 一触即発
音「あのとき言ってたことが現実になったんですね。」
『そうみたいです。まさかないと思ってた殴り合いになってしまったみたいです。』
祈「それは…、」
祈里も想像したのか顔が青ざめる。
『不死川邸での稽古は中止で隊士たちは悲鳴嶼さんの元へ向かったそうで、不死川さんと炭治郎くんには正式に接触禁止令がでたそうです。』
はぁ、と大きくため息をつく杏。
祈「接触禁止令…。」
音「よっぽどですね…。」
『えぇ。昨日の夕方まで乱闘を続けたそうです。
周りの隊士たちは大変だったでしょうね。』
杏は頭に手をやり、小さく頭を振る。
祈「でも、風柱様はそんなに怖い方ではないですよね??顔は怖いですけど…。」
音「稽古もつけてくださいますし…。」
普段の不死川の様子から今回の騒動に違和感があるのか、うーん、と首を傾げる2人。
『あの2人の折り合いが悪すぎるだけですよ、
きっと。あまりにも合いませんからね。』
杏も困ったように笑うことしかできない。
『今日か明日にも不死川さんはここにやってきますから、そのときには隊士たちが怖がるでしょうからお願いしますね。』