第22章 一触即発
炭治郎が花屋敷から不死川邸に向かって2日経った頃、花屋敷に一報が届いた。
音「杏さま!!
岩柱様より文が届いております!!」
『悲鳴嶼さんから??一体何が…。』
普段、文など送ってこない悲鳴嶼からの文に疑問を抱きながらも開く。
ちなみに、悲鳴嶼さんは盲目で字を書くことはできないため、最近はお弟子さんである玄弥が代筆しているらしい。
『………はぁ、』
文を読んだ瞬間、項垂れる杏の様子を祈里と音羽は心配そうに見つめる。
音「あの、杏さま。何かあったのですか??」
祈「まさか鬼が…??」
いつかは来るとわかっていたが、遂にこのときが来てしまったのかと不安そうな顔を見せる2人。
『あぁ、違いますよ。鬼はまだ来てないです。』
音「それはよかったです。」
祈「鬼でないとしたら…杏さまは何故項垂れているのですか??」
杏の言葉にほっ、と胸をなでおろす音羽の隣の祈里が首を傾げる。
『嫌な予感があたったんですよ。』
祈「嫌な予感…ですか??」
『えぇ。不死川さんと炭治郎くんが揉め事を起こしたそうです。』
音「あぁ…。」
杏の苦笑いに音羽も思わず遠い目になる。