第21章 感覚強化訓練
炭(反応はできたけど速さがまだまだだな。
気がついたら喉に木刀が…。
やっぱり柱は凄いなぁ。)
そう心のなかで考えていた炭治郎に杏が再び声をかける。
『もう時間も遅いですし、今日は泊まっていって明日の朝出発してくださいね。』
炭「え!?いいんですか??」
驚く炭治郎に杏は笑顔で言葉を返す。
『えぇ、勿論。不死川さんの稽古はここよりずっと大変ですからね、しっかり休んでいってください。』
炭「はい!!ありがとうございます!!」
ペコーッ、と頭を下げる炭治郎を見て笑顔で小さく頷き、杏は全体に声をかける。
『今行っているのが終われば、今日の稽古は終了です。終わった方から少し休んでください。』
「「「「はい!!」」」」
現在、耳栓をしていない隊士たちが一斉に返事をする。
『音羽さん、食事の準備をお願いします。』
音「承知いたしました。」
炭「あ、俺も手伝います!!」
音「ありがとうございます。
ではお願いします。」
2人で道場を出ていく2人を見送り、隊士たちに視線を向ける。
杏(彼らがここに来るまでにしてきた稽古は宇髄さん、煉獄さん、無一郎くん、蜜璃さん、伊黒さん…。5人の元柱や柱に稽古つけてもらえれば、思っていたより質がよくなるのね。前までとは別人だわ。)