第21章 感覚強化訓練
炭「なるほど!!ありがとうございます!!」
ペコーッ、と頭を下げる炭治郎。
音「我妻さんも道場では苦労されてましたよ。
裏山からは1日で下りてきましたけど…。」
炭「1日!?善逸流石だなぁ。」
善逸が耳がいいことを知っている炭治郎は素直に感嘆の声を漏らす。
音「カナヲさんや嘴平さんは道場での稽古が早かったですね。」
炭「カナヲは目が、伊之助は触覚が優れてますからね。みんな凄いなぁ。俺も頑張らないと…!!」
同期たちの頑張りに触発されたのか炭治郎はむん、と気合を入れる。
音「竈門さんも十分早いですよ。
焦らず集中して頑張ってください。」
炭「はい!!では行ってきます!!」
そう言って炭治郎は自分の割り振られたグループへと戻る。
耳栓と鼻栓をつけ、中心で木刀を構える。
炭(俺に斬りかかってくるのは5人…。
目と触覚でその5人の位置を常に把握するんだ。)
ふぅ、と小さく息を吐く炭治郎。
炭「お願いします!!」
その炭治郎の声とともに斬りかかってくる隊士たち。
炭(視界に映る人たちはしっかり見て、死角からくる人たちは彼らが床を蹴る振動、俺に対する闘気を感じ取るんだ!!)