第21章 感覚強化訓練
元気に返事する炭治郎に杏は小さく頷く。
そして、指示した集団へと近寄る。
『みなさん、今日から炭治郎くんもこの集団で行います。次に斬りかかられる人は炭治郎くんにしてあげてください。』
「「「わかりました!!」」」
『では、頑張ってくださいね。』
炭「はい!!」
隊士たちに軽く手を振り、杏はその場を離れる。
音「杏さま。」
『音羽さん。どうしましたか??』
定位置に戻ると音羽が声をかけてきたので杏は首を傾げる。
音「風柱様から伝言が届いてます。」
『不死川さんから??なにかしら…。』
心当たりがなく、杏は首を傾げる。
音「“例のヤツはお前の屋敷でいいか??”だそうです。」
『“例のヤツ”??あぁ、あれか…。』
ふむ、と杏は小さく頷く。
『サクラはどこに??』
音「そこにいます。」
道場の窓辺にいるサクラに音羽は視線を向ける。
『サクラ。』
サ「ドウシタノ??」
杏の呼びかけに気づいたサクラがパタパタと下りてくる。
『不死川さんにお返事をお願い。
承知いたしましたと伝えてちょうだい。』