第21章 感覚強化訓練
炭(集中しろ、聞き分けるんだ…。)
炭治郎の山での試練が始まった。
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『祈里さん。』
祈「杏さま。どうなさいましたか??」
裏山に杏がやってきた。
『調子はどうかと思いまして…。』
祈「そうですね。現在は……」
杏の言葉に祈里は目を瞑り、集中する。
祈「鬼が10人、逃げてるのが17人ですね。」
山の中の鈴の音を聞き分ける祈里。
『順調ですね。』
祈「はい。先程、隊士が1人山から出ました。
4日ほどいた方です。」
『4日…まぁそのくらいですね。
善逸くんの速さが異常でしたからね。』
祈「山から1日で出てきましたもんね。」
ふふっ、と笑う。
『耳がいいとは言っていたけれどまさかあそこまでとは思いませんでしたよ。まぁ道場では苦労してましたが…。』
祈「ですね。逆にカナヲさんは山で苦労してましたね。」
『カナヲちゃんは目がいいですからね。何処かの器官が飛び抜けて良いというのも難しいものですね。炭治郎くんはどうですか??』
祈「先程捕まってしまって振り出しに戻りました。」