第21章 感覚強化訓練
『私の稽古では感覚強化訓練を行います。
まずは裏山にての稽古。
それが終れば道場での稽古に移ります。』
屋敷の裏へと回り、裏山への出口へと稽古の説明をしながら炭治郎を連れて行く。
炭「裏山と道場ではそれぞれなにをするんですか??」
炭治郎のその問いに杏は笑顔で答える。
『裏山では鬼ごっこをしてもらいます。』
炭「鬼ごっこ??」
頭に?がたくさんついている炭治郎。
『はい。鬼ごっこです。
これを腰につけてください。』
炭「鈴…ですか??」
杏から渡された銀色の鈴を見て炭治郎はさらに首を傾げる。
『まぁ山に入れば状況はわかりますよ。
炭治郎くんはまず、鬼から逃げてください。
一刻の間逃げ切れば次の段階へと進みますので山を下りてきてください。』
炭「わかりました。」
炭治郎は指示通り鈴を腰につける。
『ちなみに鬼と逃げる側では鈴の音が違いますから、よければ参考にしてください。』
炭「違う鈴なんですか??」
『えぇ。鬼は金色の鈴をつけてます。』
炭「なるほど…。」
炭(山の中に入ったら金色の鈴をつけた隊士から逃げればいいのか…。)