第20章 事件

杏が眠り暫くたった頃、祈里と音羽が病室に雪崩れ込む勢いで入ってきた。


祈.音「「杏さま…！！」」


不「騒ぐなァ。起きんだろォ。」


病室に入るなり、大きな声を出す2人の頭を不死川はグーで殴る。


祈「風柱様！！」


音「いらしたんですか？？」


不「こいつを運んできたの俺だしなァ。」


それなりの力で殴ったはずなのにケロッとしている2人に不死川は若干引きつつも言葉を返す。


不「それより、悪かった。
お前らがいない間は俺が見とくっつったのに…。」


祈「杏さまがご無事なら私たちは大丈夫です。
それに風柱様が助けてくださったのですよね？？
ありがとうございました。」


音「最悪の事態は防げましたから。
杏さまを助けてくださりありがとうございました。」


深々と頭を下げる祈里と音羽。


不「俺は大したことはしてねェよ。
あのクソ野郎を殴り倒しただけだァ。」


祈「そのクソや…ｺﾎﾝ、隠の処罰はどうなったのですか？？」


祈里のまったく誤魔化せていない咳払いに不死川は呆れた表情をみせる。


不「殆ど言ってんじゃねェか。
処罰についてはお館様のご判断次第だ。
ま、除隊は確実だろうなァ。」