第4章 柱合裁判
2人のリーチの差は圧倒的なため、この状態にされたら杏の手は不死川には届かない。
『そうですよっ!!
っていうか、頭掴まないでください。痛いです。』
杏は不死川の手を頭から退かそうとするが筋肉の塊である不死川に力で適うわけもなく退かすことができない。
不「でもなァ、あれ、痛かったもんなァ。
俺はお前を止めようとしただけなのになァ??」
『あのあと謝ったじゃないですか。
いつまで引きずるつもりです??』
頭から手を退かせないと分かるが早いかニコッと微笑み言い返す。
杏(私があなたに言い負けるわけないでしょう??)
そんな杏の心の声が聞こえたのか、不死川はハッと笑う。
不「いいのかァ??そんな態度で…。
お前さんの黒歴史…柱以外の隊士にも広めてやろうかァ??」
【ここで補足しておくが、“柱会-はしらかい-”とは年末に行われる柱だけの飲み会である。
今でいう忘年会。】
その瞬間、杏の額にピキッと青筋が立つ。
下を向いたかと思うと、不死川に向かってにっこりと微笑んだ。