第19章 柱稽古
柱にしてみても次から次へとかかってくる隊士を延々と相手することでさらなる体力向上が見込める。
そこから心拍と体温を高め、痣が出せるようになればボロ儲けである。
すでに痣の出ている者は常に“痣状態”でいられるよう訓練していく。
その過程で得た情報は隊全員に伝達・即共有で隊全体の力を上げていた。
来たる戦いに備えて。
1人の男を除いて────……
し「それで、冨岡さんはまだ参加されてないんですか??」
『はい。既に隊士たちは柱の元へ向かっているというのに…。』
柱稽古が始まり5日経った頃、杏としのぶは蝶屋敷でしのぶの入れた緑茶を飲んでいた。
し「まぁお館様からのお手紙で炭治郎くんが向かったそうですからきっと大丈夫ですよ。」
『炭治郎くんがですか??』
し「えぇ。ここで療養しているときにお館様から文が届きまして。彼らは兄弟弟子のようですし、炭治郎くんなら何とかしてくれるでしょう。」
優雅にお茶を飲むしのぶ。
『そういえば、しのぶさんも参加されないんですよね??どうしてですか??』
し「あまね様からある方との共同研究の提案があったんです。」