第4章 柱合裁判
『不死川さんが、誰より鬼を憎む気持ちが強いのもわかっていました…。
そんな不死川さんにとって禰豆子さんのことを容認するのがどれほど耐え難いかということも…。
しかし、私は自身の自尊心を優先し、謝罪できなかったでしょう。
機会を下さり、ありがとうございます。』
お「うん。よく、わかっているよ。」
杏の想いを聴き、優しく頷くお館様。
お「何かあったら、またすぐにおいで。
ここは君の故郷でもあるからね。」
『はい。ありがとうございます、お館様。』
今まで表情にあまり動きのなかった杏はふわりと微笑み、お館様にお礼を告げる。
『それでは、失礼いたします。』
先に行ってしまった不死川に追いつくため、小走りで部屋を出ていく杏。
隣に控えていたご息女たちも下がらせ、1人部屋で座るお館様。
お「鬼舞辻無惨。なんとしてもお前を倒す。
お前は必ず私たちが。」
まっすぐ前を向き、鬼舞辻無惨討伐への想いを口にするお館様。
辺りには独特の雰囲気がながれていた。
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