第18章 刀鍛冶の里-終結
このしのぶの言葉を聞いた何人かが杏の方へと視線を向けるが、杏はしのぶの方を見たまま動かない。
そんな様子を横目に見ながらしのぶは話を続ける。
し「“痣”の代償を知った杏さんから相談を受け、炭治郎くんにそのときの状態を尋ねました。炭治郎くんは説明が上手ではないようで解読が大変だったのですが、何とか解読しそれをもとにこの薬を作成しました。」
羽織の袂から取り出した薄紫色の液体が入った小瓶をコトリ、と畳に置く。
し「炭治郎くんからの説明を聞いた限りですと、“痣”を発現すると身体に多大な負荷がかかることが考えられました。そこで痣の発現による代償、25歳までに死ぬというのは痣を発現させることにより、“寿命の前借り”をしているのではないか、と考えました。」
『寿命の…前借り、ですか??』
杏からの問いにしのぶは頷き、説明を続ける。
し「はい。恐らく、“痣”というのはこれから得られる可能性のある力を使っている状態だと思われます。」
難しい話になってきたためか甘露寺の頭の上に?が沢山でてきている。
その様子を見たしのぶは肩をすくめ、甘露寺の方を見ながら説明する。