第18章 刀鍛冶の里-終結
し「今回は大怪我ではありましたが、治りはとても早かったですね。杏さんの治療は難儀しましたが皆さんご無事で何よりです。」
伊「治りが早かったのか??」
し「えぇ。とても。」
伊黒の問いに笑顔で返すしのぶ。
冨「その件を含めてお館様からお話があるだろう。」
その言葉と同時に、あまね様が姿を現した。
あ「大変お待たせ致しました。」
その後ろには輝利哉様、かなた様も控えている。
あ「本日の柱合会議、産屋敷耀哉の代理を産屋敷あまねが務めさせていただきます。」
お三方は座り、軽く頭を下げる。
あ「そして当主の耀哉が病状の悪化により今後皆様の前へ出ることが不可能となった旨、心よりお詫び申し上げます。」
その言葉と共に柱一同がババッ、と頭を下げる。
柱全員、動じていないようにも見えるが、最後尾に座る杏は微かに手が震えていた。
悲「承知…。お館様が1日でも長くその命の灯火、燃やしてくださることを祈り申し上げる…。あまね様も御心強く持たれますよう…。」
代表して最古参にして最年長である悲鳴嶼があまね様に言葉をかける。
あ「……柱の皆様には心より感謝申し上げます。」
あまね様の静かな声が部屋に響く。