第17章 刀鍛冶の里-強襲
とある裕福な家。
そこの女主人である夫人と女中が1人の少年の部屋へと入った。
夫「あら、俊國。どうしたの??
こんなに散らかして。」
本棚の前に立っている少年。
その足元には沢山の本が落ちていた。
無「ついに太陽を克服する者が現れた…!!
よくやった半天狗!!」
少年とは思えない顔と言葉。
不思議には思いつつも夫人は優しく話しかける。
夫「まぁ、随分楽しそうね。
読んだ本の話かしらっ…」
パガッ、ととぶ夫人の首。
女「え??」
隣りにいた女中は倒れ込む主人を見て固まる。
女「えっ??奥様??首が…どうしたんですか??どっ…、ええ??」
困惑し、持っていたお盆を落とす。
無「クククッ、永かった…!!しかしこの為!!
この為に千年!!増やしくたくもない同類を増やし続けたのだ!!」
今まで見てきた少年と同一人物とは思えない声に、雰囲気に、女中は顔が青ざめていく。
無「十二鬼月の中にすら現れなかった稀有な体質!!選ばれし鬼!!」
メキメキと音を立て、姿が変わっていく少年。
女中はガタガタと震え、青い顔がさらに青くなっていく。