第17章 刀鍛冶の里-強襲
そこには陽の光のなか、先程までのように焼かれず、立っている愛おしい妹の姿があった。
炭「……、…!!」
驚きのあまり言葉を失い、流れていた涙がとまる。
禰「お、お、おはよう。」
辿々しいながらも言葉を話す禰豆子。
炭治郎は震える手で禰豆子に触れる。
炭「禰豆子…よかった。大丈夫か??
お前……人間に…。」
禰「よ、よかった。だい…だいじょうぶ。よかったねぇ、ねぇ。」
笑いながら喋る禰豆子。
炭(喋ってる…!!だけど目も牙もそのままだ……。人間に戻ったわけじゃない…。)
鍛「2人共ありがとうなぁ。俺たちのために……。禰豆子ちゃん死んでたら申し訳が立たなかったぜ。」
刀鍛冶の感謝の言葉に、漸く実感が湧いてきたのか再び涙が溢れる炭治郎。
炭「いや…ほんとに、よかった。
ち、塵になって消えたりしなくて、」
そこまで言って炭治郎はガシィ、と禰豆子を思い切り抱きしめた。
炭「うわああああ!!よかった…!!
よかったああ!!
禰豆子無事でよかったああ!!」
禰「よかったねぇ。」
禰豆子も笑顔で抱きしめ返す。
助けられた刀鍛冶たちもうんうん、ともらい泣きしている。