第17章 刀鍛冶の里-強襲
そして、時透を怒鳴り黙らせると再び話し始める。
玉「この透き通るような鱗は金剛石よりも尚硬く強い。私が壺の中で練り上げた。完全なるこの姿に平伏すがいい。」
したり顔で無一郎を見る玉壺。
時「……。」
玉「……。」
「カァァァァー!!」
時「……。」
驚くわけでも怖がるわけでもない時透の無でしかない反応に玉壺が再び声を荒げた。
玉「何とか言ったらどうなんだ、この木偶の坊が!!本当に人の神経を逆撫でする餓鬼だな!!」
この言葉には時透も納得がいかなかったようで言い返す。
時「いや、だってさっき黙ってろって言われたし…。それにそんな吃驚もしなかった…し…」
時透が最後まで言い終わる前に玉壺の拳が飛んでくる。
──ドドドドド
そこら中を殴り付けた玉壺が手を止めると、殴り付けた箇所に大量の魚がビチビチと跳ねている。
そして、先ほど時透に言われた要領で玉壺も時透の行動を指摘する。
玉「木の上に逃げるなと己が言わなかったか??面倒なことだのう。」