第17章 刀鍛冶の里-強襲
そんな玉壺の考えを読んでいるかのように、時透は刀を肩に担ぐように構え、再び技を出した。
─ 霞の呼吸 参ノ型 霞散の飛沫 ─
玉(何ィィィ!!回転で全て吹き飛ばされた!!)
そのまま時透の刃が玉壺の頸を斬り落とす。
しかし、斬ったものは皮1枚。
時(脱皮するし…。)
これには時透も、思わず顔に面倒臭さがでる。
時「あーもう。面倒くさいな。避けて木の上に逃げるのやめてくれないかな。」
そんな時透の本音に対し、木の上へと逃げた玉壺が再び余裕綽々と喋り出す。
玉「お前には私の真の姿を見せてやる。」
時「はいはい。」
玉「この姿を見せるのはお前で三人目。」
時「結構いるね。」
「カァァァァー!!」
時「…!!」
玉「黙れ。私が本気を出した時生きていられた者はいない。」
時「すごいねー。」
玉壺の一言一言に適当な相槌を返す時透。
そのどれにも感情はこもっていない。
そんな時透に玉壺は声を荒げる。
玉「口を閉じてろ!!馬鹿餓鬼が!!」
そして、時透を怒鳴り黙らせると再び話し始める。