第17章 刀鍛冶の里-強襲
玉「御覧ください。まずはこの手!!刀鍛冶特有の分厚い豆だらけの汚い手を、あえて!!私は全面に押し出しております。」
そんな2人の姿など見えていないかのように意気揚々と“作品”の説明を始める玉壺。
鉄「金剛寺殿、鉄尾さん、鉄池さん、鋼太郎。」
小「あああ……鉄広叔父さん…!!」
ブルブルと震えて死んでいる知人の名前を呼び、涙を流す。
そんな姿を見て玉壺はパチパチと手を叩く。
玉「そう!!おっしゃる通り!!この作品には五人の刀鍛冶を贅沢に!!ふんだんに使っているのですよ!!それ程感動していただけるとは!!」
玉壺はさらに言葉を続ける。
玉「さらに刀を刺すことにより“鍛人らしさ”を強調しております!!このひょっとこの面も無情感や不条理を表現するために残しました!!こちらも勿論“あえて”…意図してです!!そして極めつけはこれ!!このように刀を捻っていただくと……!!」
そう言って玉壺が刀を捻る。
鍛「ギャアアア!!」
小「うわー、やめろーーっ!!」
鉄「…!!」
死んだ死んだと思っていたが、まだ息のあったらしい刀鍛冶の一人が激痛に悲鳴をあげ、その声に小鉄が泣きながら手を伸ばす。