第16章 刀鍛冶の里
パタパタと羽を動かすサクラ。
サ(風柱ハ杏ノコト好キデショウシネ。)
サ「キット大丈夫ヨ。
伝エナイト後悔スルンジャナイ??」
『…後悔、は…したくないわね。』
サ「ジャア頑張ラナクチャネ。
里カラ戻ッタラ伝エニイキマショウ。」
俯く杏の頭にとまるサクラ。
『…なんて言えばいいのかしら。』
サ「貴方ノ想イヲ素直ニ言エバイイノヨ。」
『でも………、私が目覚めてから不死川さん1度も私のところに来てくれないのよ??
連絡だって…、爽籟を飛ばしてはくれたけど…。』
サ「恋スル乙女ハ大変ネ〜。」
『ちょっと、サクラ。ちゃんと考えてよ。』
サ「ハイハイ。」
そんなこんなで盛り上がっている間に夕日は沈んでしまい、辺りが暗くなる。
『そろそろ戻らなきゃ…。
祈里さんと音羽さんに心配かけちゃうわね。』
サ「此処ニハ鬼ハ出ナイデショウケドネ。」
『用心に越したことはないわ。
私はまだ日輪刀ないしね。祈里さんと音羽さんのは軽い修繕だけでもうかえってきたそうだけど。』
そんな話をしながらすっかり暗くなってしまった林の中を歩いてゆく。
『流石にこうも暗いと道が分かりづらいわね。』