第16章 刀鍛冶の里
サ「夢ノ中デ??」
『うん。ずっと見守ってくれてたんだって。
これからも見てるからね言ってくれたの。』
サ「アラ、ジャア心配カケナイヨウニシナクチャネ。」
『……うん。』
サ「オ姉サン達ノ話聞イテモイイ??」
『勿論、いいわよ。』
それから記憶を失う前の、楽しかった日々の思い出を話した。
お店をやっていたこと。
遊びに行ったこと。
ごはんを食べていたときのこと。
お風呂に入ったときのこと。
たくさんのことを話した。
あまりに長い時間話しすぎていたせいか、日が落ちてきていた。
『見て、サクラ。夕日よ。』
サ「本当ニ綺麗ネ〜。」
沈んでいく夕日をしばらく眺めていると、サクラがソウイエバ…、と口を開いた。
『どうしたの??』
サ「オ姉サン達ニ心配ヲカケナイト言エバ、風柱トハドウナノヨ。」
『え!?サ、サクラ…!!な、何言ってるの??』
サ「アラー今マデニナク良イ反応ネ〜。」
ワタワタと慌てる杏を見てサクラは楽しそうに笑う。
サ「ドウシタノ??
心境ノ変化ガアッタミタイネ。」
『………姉さんたちに言われたのよ。』