第16章 刀鍛冶の里
『それはいいですね。あぁ、そうだ。
炭治郎くん、これを飲んでください。』
すっかり忘れていた本題を思い出し、羽織の袂から瓶を取り出す。
炭「これは??」
『しのぶさんから届いた薬です。ここに来る前に試作品を飲んだでしょう??それの完成品です。』
炭「そうなんですね!!
ありがとうございます!!」
なんなのかわかり、すぐに薬を飲む炭治郎。
『どうですか??』
炭「………特になにか変わった感じはしないですね。」
炭治郎はうーん、と首を傾げながら率直な感想を述べる。
『…そうですか。炭治郎くんはしのぶさんから痣のことは聞いているんですよね??』
炭「あ、はい。この痣のことについてしのぶさんに聞かれました。遊郭のときに痣が濃くなってたそうだけど何か感じたか??って…。」
『私にも聞かせていただいてもよろしいですか??』
炭「あ、はい!!えっと、上弦丿陸の頸を斬った一撃…あれだけ威力が段違いでした。身体中が燃えるように熱くなって、額が…。正直、痣が濃くなったというのは自覚はありませんでした。」
杏は炭治郎の話を聞き、考え込む。
祈里と音羽も痣については聞いているため、黙って聞き入っていた。