第16章 刀鍛冶の里
約1週間、サクラの言っていたとおり祈里と音羽はおろか、炭治郎も禰豆子も滞在している屋敷に戻ってこなかった。
流石に心配になって何度か見に行くと、壊れていなかったようで絡繰人形で修行をしていた。
あのときはあれほどに大人しかった小鉄が鬼教官ぶりを披露しておりとても驚いた。
流石に飲まず食わずでは身体が持たないだろうと、小鉄の目を盗んでたまに差し入れを置いておいた。
ちゃんとなくなっていたので食べているのだろう。
しかし、なんだかんだと楽しそうに修行していたので止めることはせず、遠くで見守っていた。
鬼教官ではあるが、小鉄の言うことは間違っていなかったこともある。
そしてこの1週間のうちに何度もしのぶから試作品が届けられていた。
そしてついに、完成品が届いた。
『すごいわ、しのぶさん。たった1週間で完成させてしまうなんて…。』
届いた完成品をユラユラと揺らす。
数は里にいる隊士の数、6つ入っていた。
いつ誰が痣を発現してもいいようにだろう。
杏(とりあえず、炭治郎くんには今すぐに飲ませなくてはいけないのよね。ここに来る前に試作品は飲ませたそうだけど……。)