第16章 刀鍛冶の里
小「俺、人形が壊れるの見たくなかったけど決心つけるよ。戦闘訓練は夜までかかるはず、だから心の準備をして見届ける…ちゃんと。」
小鉄の意志が固まった言葉に炭治郎の真剣だった顔がパァァァ、と明るくなっていく。
杏(………夜まで、もつかしら??)
そんなことを考えつつも、笑い合う少年たちを杏は優しく微笑んで見ていた。
てくてくと歩き回る3人。
炭「へぇ!!小鉄くん10歳かぁ。」
小「うん。」
炭「俺の弟…」
そこまで言いかけて、炭治郎と小鉄の間を通り抜けた時透に驚く2人。
杏(流石に夜まではもたないとは思ってたけど、早かったわね…。)
炭「えっ?終わったんですか!?」
小「……!!」
声をかけられるまで2人の存在に気づいていなかった時透。
時「終わった…。いい修行になったよ。誰だっけ……。あ、そうか。俺の刀折れちゃったからこの刀貰っていくね。」
小「…!!」
『無一郎くん…!!』
時「あれ、杏さん…なんでここに??」
時透が見せた刀………というより、壊れた人形の腕を見てザッ、と走り去っていく小鉄。