第16章 刀鍛冶の里
小(この人にいたっては俺と同じ枝に座ってんのに振動すらなかったんだけど…。柱怖…。)
驚きすぎてぽかーん、としていると、炭治郎が真っ直ぐな瞳で自分を見つめているのに気づいた。
炭「自分にできなくても必ず他の誰かが引き継いでくれる。次に繋ぐための努力をしなきゃならない。君にできなくても君の子供や孫ならできるかもしれないだろう??」
銀「ナニ見テンノヨ、下ッパガ。」
天「ドッカ行ケ、マツ毛ブス。」
『…………。』
炭治郎がかなりいいことを言っているが、少し離れたところにいる鴉たちがかなり残念な会話をしている。
幸い、小鉄には聞こえていないようだが、雰囲気を壊しかねない。
炭「俺は鬼舞辻 無惨を倒したいと思っているけれど、鬼になった妹を助けたいと思っているけれど、」
小「!!」
炭「志半ばで死ぬかもしれない。」
小「……。」
小鉄が炭治郎の話に聞き入っている隙に、少し遠くに向けて桑の実を投げた。
勿論、投げる瞬間が2羽の視界に入るように。
2羽が無言でバタバタッと桑の実を追って飛び去っていくのを確認する。
杏(サクラ…ごめんね。今度美味しい桑の実買ってあげるからね。)